• 2014/10/27
  • 院長のひとり言
予防医学とは?
変形性膝関節症の患者さん

用事が続き2カ月ほど通院がなかった

久しぶりに来院されたが

「いつ痛みが出るか分からないので手術します」

現在膝の調子はいかがですか?

「全く問題なく過ごしています」

しかし

知り合い10人に聞くと10人とも

「ちゃんと手術して根治した方がいい」

と言うので手術すると言うのだ


一瞬どんな言葉をかけてあげようか?

現在痛みが無く、健康な生活が
出来ているが手術をする人に

・・・・・・

「予防医学ですね」

アンジェリーナ・ジョリーという女優が
検査で将来乳がんにかかる可能性が
70%以上と出たので
健康な乳房を切除して
人口の乳房を付ける手術をした

今は虫歯は無いけど将来
虫歯になるかもしれないので
健康な歯を抜いて総入れ歯にするのと

同じですね

「最近はそういうのも予防医学と呼ぶ
そうですよ」

手術の日取りも決まっているので
その患者さんにはそれ以上言わなかった

手術の成功を祈るだけだ

しかし

これが予防医学なのか?

これが予防医学なら

小生は胃癌、眼病、歯が悪い
家系に生まれているので

将来のために胃と目球を摘出して
歯は総入れ歯にしなければならない


「ちゃんと手術して根治する」とは?

人工関節は義足の一種である

歯では刺し歯やインプラント
に相当するもの

少し変形していても
痛みも無く自由に生活でき
好きな旅行にも行ける脚を切除して

義足にすげ替えることが

ちゃんとした治療で
根治した事と考えている人が
多いことは驚きであるが

一度失った自分の脚は
二度と戻らない事を

手術を決断する前に

冷静に考えてもらいたいものである


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