• 2015/03/27
  • 院長のひとり言
中国鍼と日本鍼はどう違う?
国際中医師による
中国5千年の伝統医術によって
慢性病や難病を治療する

とホームページに書いてあるので

おたくは中国鍼ですか?

電話でよく問い合わせがある


「中国鍼」とは何なのだろうか?

国際中医師でありながら

世間一般的な「中国鍼」の言葉の
意味が良く分からない事に気付いた


そこで

「中国鍼」という言葉の
意味を考えてみることにした

すると興味深い事が分かった

重要なことは3つである

①治療方針
②使用する鍼
③治療の手技

①の治療方針については
中国5千年の臨床データの
統計学である中医学を基に治療する

②使用する鍼が中国製

③中国の手技は鍼をツボに刺し
上下に動かしたり左右に回転させて
ズーンとかズキーとくる
「得気」や「響き」というものを重要視する

これが中国鍼の言葉の3要素である


当院では
①は完全に当てはまる
②は完全に当てはまらない
③は患者さんのニーズによって使い分ける

①については鍼灸治療がマッサージ等の
代替医療や対症療法ではなく
根本的に治療することの出来る中医学を
治療の基本としている

②漢や宋の時代なら中国製のほうが
優れていたが
現在の鍼を作る技術は
日本製が世界最高であるので
当院ではメイドインジャパンの鍼を使う

③中国人は農耕民族なので
体もゴツく皮膚が粗いので
太い鍼で強い刺激を好む

日本人でもそのような治療を
過去に受けていてそういう
治療を希望する方には
得気や響きを与える手技を使う

しかし

現代の日本人はデスクワークや
ストレス、虚弱体質の人が多く

強い刺激は逆効果の場合が殆どなので

通常は極細鍼で痛くない治療で
気血の疏通を図り虚を補うのである

よって

当院では中国鍼の3要素のうち

2つは当てはまる

小生個人的には中国鍼という
言葉はあまり好まないが


中国鍼か?と訊かれたら

鍼は中国製ではないが

中医学に基づいた鍼灸治療で

「得気」や「響き」が好きな人には
その様な手技も出来る

と答えていいのではないだろうか?


一覧に戻る