• 2015/11/06
  • 院長のひとり言
診療報酬削減をめぐり
厚労省の診療報酬の改定案に
日本医師会が猛反発しているそうだ

2年おきに勃発する
診療報酬の削減をめぐりる

国と医師会の攻防


少子高齢化で税収が落ち込み
逆に社会保障費の膨張が止まらないので

少しでも節約したい国と

「医療の質」が低下すると主張する医師会

真っ向から意見が対立するが

「医療の質」とは何なのだろうか?


国民皆保険制度によって
収入の有無にかかわらず
全国民が平等に医療を受けることができる

理想的な素晴らしい制度であるが

「医療の質」の良し悪しとは別問題だ


医療とは

医療技術を持った医師が
病で苦しんでいる患者さんを

苦しみから解放するために施す
医療技術に他ならない

例えば飛行機の中で
重病人が出たら必死で助ける

お金など関係ないのである

患者の「助けて」という切実な思いに
必死で応えようとするのが医師だ


値段が安くなると質が落ちるようなものを

医療とは呼ばないのである



医師が検査しましょうと言うと
簡単に応じて必要もない検査をして

「良かったですね、どこも悪くないですよ」

窓口で2〜.3千円ぐらいの負担金を支払うが

病院は2万円〜3万円の
診療報酬を受け取っているのである 

もしも窓口で3万円徴収されたら

どこも悪くないのに
必要もない検査をしやがって!と

誰でも怒るはずが
安いから「有難うございます」といって
何の疑問も持たない


医療を提供する側は
努力しなくても患者は待合室に
溢れるほど来るので

現実は

一人一人を手厚く診ている余裕はない
患者の負担金に見合ったサービスを
提供すればいい

患者側も安い金額で診てもらっているのだから
無駄な検査や薬でも
勧めてくれるのだから貰っておこう

このような馴れ合いが

日本の医療の発展を阻害している
そこが国民皆保険の問題点なのだ


小生は国民皆保険には大賛成だし
診療報酬がそんなに
高過ぎるとは思わないが

窓口負担を10割にして
患者本人が医療機関の領収書で
保険者に7割〜9割の負担金を請求する

償還払い制度にすれば

患者さん一人一人が自分の
検査費や薬代が幾らかかっていて

保険から幾ら支払われているのかが分るので

医療費の削減には最も有効だと思う

医療機関側もそれだけの金額に見合った
質の高い医療を提供しなければ
経営が成り立たなくなるだろう

「医療の質」を問題にするのなら

診療報酬を何%削減とか言っても
あまり意味が無いように思うのである




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