- 2020/04/29
- 院長のひとり言
- 鍼灸治療は免疫力アップが目的ではない！（5）
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このブログは４月２２日から始めておりますので
できれば４月２２日の（1）からお読みください
（1）から長々と鍼灸治療はただ単に
免疫力をアップすることが目的ではなく
免疫システムそのものを健全に働かせて
免疫のアクセルとブレーキを「ちょうどいい」状態にする
そういう働きがあるとことを主張してきましたが
今回の新型コロナウイルスによる重篤となるケースでも
ウイルスが直接の原因では無く自己免疫の暴走である
「サイトカインストーム」がおこってケースが
少なくないと主張する専門家が多いのです
サイトカインストームって何だろう？
サイトカインはウイルスや細菌が侵入した時に
戦いを始める分子で細胞に次々と情報をだして
免疫反応を引き出すので
この反応が強いことが免疫力が強い状態で
バイ菌に打ち勝つ可能性が高いのです
ところが免疫システムが過剰に反応してしまい
サイトカインが過剰に放出してしまうと
過剰に放出されたサイトカインは
肺胞と肺胞の間の「間質」や肺胞の「壁」「血管」などを
誤まって攻撃して間質性肺炎をおこして
呼吸困難で死にいたるのです
要するに新型コロナウイルスで命を落としている人は
ウイルスに食い殺されたのではなく
自分の免疫力の暴走であるサイトカインストームで
亡くなっているケースが多というのです
だとしたら新型コロナウイルス対策に免疫力アップなどと
免疫力をアップさせていたら
もしも新型コロナウイルスに感染したときに
免疫力が暴走してサイトカインストームをおこしたら
命を落とす可能性が高くなる
免疫力をアップすることよりも
暴走しない免疫システムを維持することが求められる
そのためには
アクセルとブレーキのバランスが「ちょうどいい」状態
漢方でいう「中庸」が最も良い状態なのです
（中庸については（4）で詳しく書いています）
新型コロナウイルス感染対策に
鍼灸治療が目標とするのは免疫力アップではなく
「中庸」であるべきだと思うのです。
つづく
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