- 運動か?安静か?⑥
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例えば慢性腰痛に対して
あらゆる手を尽くして検査しても
どこも悪く無いのに
患者さんが長年苦しんでいるケースでは
脳の暴走で痛みを感じていると判断される
この場合は脳の暴走を止めるための
治療をする必要がある
そのようなケースでは
「こんなに腰を反っても腰に痛みは感じないぞ」
という腰を反る体操を繰り返すことで
「腰は悪くないんだ」と脳にインプットし
脳が「腰はもう治っている」と認識するようになり
やがて
脳の暴走が止まって
腰に痛みが感じなくなるようになる
このような治療法を
「認知行動療法」という
このブログのテーマは
「運動か?安静か?」であるが
結局
痛みの原因によって安静が正しいケースと
運動が正しいケースがあるというわけだ
慢性痛には人によってそれぞれ痛みの原因が違い
安静と運動という真逆の治療法を
選択しなければならない事になるのだ
その場合に非常に難しい問題がある
例えば慢性腰痛で長年悩んでいる患者さんで
CTやMRI検査で腰椎の椎間板ヘルニアや
脊柱管狭窄症などの原因が見つからない
だから腰に問題はないので
認知行動療法を行う
このような判断は正しいのだろうか?
つづく
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