• 2015/03/09
  • 院長のひとり言
3月9日は脈の日!
今日が「脈の日」だと朝刊で知った

心房細動による心原性の
脳塞栓症予防の広告で

3月9日は脈の日と書いてあった


中医学に「脈診」といって
患者の脈を両手の指先で
診察する方法がある


病院のように不整脈や頻脈などの
リズムの変化も診るが

中医学の「脈診」では


胃・神・根の三つを主に診ている


胃は水穀の海、後天の本
気血の源といわれているので
胃の気の盛衰を診て
疾病の進退を判断する

神は言い換えればオーラである
生命力の強さの現れである
神強ければ「得神」
神が虚弱になると「失神」

根は腎気のことで
先天の本であり臓腑活動の源
根の有無で疾病の吉凶を知る

これらを両手首の橈骨動脈の
脈拍の強さ、太さ、深さなどで
診察するのである


昔は医者に行くことを
「脈を診てもらって来る」と言った


江戸時代の医者は
現在の小生のような
漢方医の鍼医者である

昔の医者は脈で
胃が悪い、肺が悪い、腎が悪い

また

妊娠していることや
死期が近づいていること等が
分かったそうだ


小生にはそんな
高度な脈診は出来ないが

治療前後には脈診で患者さんの
胃・神・根の有無は必ず確認する


患者さんの体調は毎日変化する

だから以前の治療で成功しても

今日は体調も病状も違うので
必ず脈診を診なければ

鍼の太さや治療の手技 の
選択が出来ないのである


当院へ訪れる患者さんの多くは
いろいろな病院や整体院などを
渡り歩いている方が多いので

よその鍼灸院で
治療された経験のある方も多い


「脈診をしてもらった事ありますか?」と

尋ねると

脈を診てもらったことが無い
という人がほとんどだ

その代り

鍼が痛かった

治療後、何日も痛かった、

からだ全体が重くて動けなかった

症状が悪化した

この様な人が多い


この様な事になって

鍼灸治療嫌いの人が巷にあふれるのも
理解できるような気がする

このブログでは何度も
繰り返し書いている事であるが

脈を診ない鍼灸院は危険である


特に何でもかんでも
「好転反応だから大丈夫」
と言うところは藪医者なので
走って逃げましょう!



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