• 2025/02/12
  • 鍼灸・東洋医学
鍼灸師の仕事は野球と似ている④

鍼灸治療は野球と似ている

野球はバットとボール
鍼灸治療は針と灸

このような単純な道具を使って
野球は人々を感動させ生きるエネルギーを
与えてくれて明日への活力をくれる

鍼灸は人々の体を治し同時に心の
痛みも解消して患者さんを苦しみから
解放することができる

どちらも初めから上手にできる人はいなくて
来る日も来る日も同じトレーニングを
繰り返して何年もかけて上達する

野球はバットとボールを使った単純な遊びだが
プロ野球はその遊んでいる姿を人々に
見せることで感動させて生きる活力を与え
熱狂させることができる

文明の利器を使わずに体を鍛え精神を鍛えて
バットとボールという単純な道具を使って
達人の域にまで昇華する

プロ野球のバッターは3割打てば一流と言われ
ピッチャーはノーヒットノーランを
すれば歴史に名を刻む

しかしその頂きに立つものは
持って生まれた強い体と天性の素質を持った
努力する天才だけである

鍼灸師は養成学校で3年間の学業を経て
国家試験に合格すればなれるが
鍼灸治療を生業として生活できる
者はたったの3%しかいない

100人に3人だからクラスに1人だけであり
それ以外の人は挫折して違う仕事につくか
整骨院でマッサージや整体をしている

鍼灸師になるのは誰でもなれるが
針と灸という単純な道具だけで
プロの鍼灸師として生活することは
プロ野球選手になるのと同じぐらい厳しい

このブログの初めの稿に書いたが
私が初めて針の効果を実感したのは
鍼灸師になって10年も経過してからである

来る日も来る日も20~30人の人を
マッサージしてある日突然ツボに指がスーと
入るのが分かり患者さんが何も言わなくても
痛んでいる所が分かるようになった

私はこれを「開眼(かいがん)」と呼び
開眼した者だけが針と灸で患者さんを
治すことができるのだと思っている。


つづく


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