• 2025/03/01
  • 首・肩・膝の痛み
治療家とトレーナーを混同しないで

鍼灸は「治療」「トレーナー」
「美容」「癒し」「不妊治療」など
本当にいろいろな方面で効果があるので

当院のように鍼灸治療を謳っている
治療院なのに癒しを求めて来たり
痩身鍼や美容鍼を希望する人が来る

鍼灸院によっては
なんでもかんでもメニューに挙げて
集客している所もあるが

メニューの多い定食屋ほど美味いものは
ないのと同じで
なんでもかんでもやっている鍼灸院で
まともな鍼ができるとは思えない

時々困るのがトレーナーと治療家を
混同されてしまうことだ

トレーナーが鍼灸を使って
体調管理やトリートメントをするので
スポーツの現場ではトレーナーが
まるで治療家のような立場だが
トレーナーと治療家は全く違う

確かにトレーナーの人も鍼灸師なので
医学的知識があり現場で的確に
応急処置をしたりすることができる

しかし仕事の目的が違うのである

トレーナーの目的はアスリートが
怪我をしないように導いて一番良い
体調で試合にでてもらうことである

トレーナーは少しぐらいの故障が
あっても本人が今できるパフォーマンスを
最大限に引き出して何とか試合に
出ることができるようにアスリートを
支援することが仕事であり
治療を目的としていない

一方治療家は故障によって競技ができない
又は思うようなパフォーマンスができない
アスリートを治療するのが治療家の仕事だ

一流のアスリートはそんなことは
説明しなくても理解してくれている

そもそも一流のアスリートは万全の
体調で戦わなければ相手も一流選手なので
勝負にならない、だから少しの故障でも
すぐに休んで治療しようとするのである

問題は趣味程度のアスリートだ

趣味でスポーツをやっている人は
「治してください」でも「安静はイヤ」
「運動しなければできなくなる気がする」
「動きながら治した方が良い」と
かたくなに安静を拒否するのだ

私は初診で「安静はイヤ」という人は
治療を断るようにしている
なぜなら私はトレーナーではなく
治療家だからであり

「安静はイヤ」=「治療拒否」であり
私の治療方針に従えない人は治せない

私がトレーナーより優れている
とかそんなことは全く思っていない
ただ立場と目的が違うのである

私は患部を酷使ししながらどんな治療を
しても治らないことを知っている

だからトレーナーとは真逆の事を言う

大好きな趣味をずっと楽しみたい
幾つになっても元気ではつらつと
スポーツを楽しみたいなら

だらだらと運動を続けながら無駄な
治療を続けるよりも

一定期間は治療期間とあきらめて
積極的に安静にして一日も早く完治して
末永くスポーツを楽しんでいただきたい

治療家はそのお手伝いをする専門家なのである。



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