• 2020/04/27
  • 院長のひとり言
鍼灸治療は免疫力アップが目的ではない!(3)


このブログは4月22日から始めていますので

できれば4月22日の(1)からお読みください


免疫力アップという言葉があまりにも一人歩きして

免疫に対する正しい理解がされないままに

やみくもに免疫力が強くなればいいと

勘違いされるのは良く無いことなのでもう少し

免疫の話を続けます


風邪の初期症状で関節痛や頭痛が起こりますが

これはバイ菌の侵入によって

免疫細胞が興奮してサイトカインという物質を作り

その刺激でヒスタミンやプロスタグランジンなどの

痛み物質を作りだすことによる痛みなので


ウイルスが痛みを出しているのではなく

免疫細胞が原因の痛みなのです


だからもしも鍼灸治療が免疫力をアップさせるものなら

免疫細胞がさらに活発に痛みの物質を作り

症状が悪化するはずですが


実際には風邪のひき初めに鍼灸治療をすると

関節痛や頭痛や倦怠感が和らぎ

そのまま治ってしまう事がしばしばあります


30年間鍼灸治療をしてきて

風邪の患者さんや糖尿病、リウマチ、バセドウ病など

自己免疫力によって苦しんでおられる患者さんを

たくさん治療してきましたが


鍼灸治療によって症状が急激に悪化したケースはありません


この事が鍼灸治療は免疫力がアップするのではなく

免疫システムをちょうどいい状態にもどす

効果があることを証明していると思うのです


つづく



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